『SETI:地球外知的生命探査 』まるわかり紹介 ―探査・スキャン・解析で地球外生命体の痕跡を突き止めろ!―

目次

🪐 概要

SETI(セティ)は、「地球外知的生命体探査(Search for Extraterrestrial Intelligence)」をテーマにした、重量級の戦略系ボードゲームです。

プレイ人数は1〜4人、プレイ時間は約40~160分(40分/1人当たり)
プレイヤーは宇宙探査機関の責任者となり、実在する科学技術やプロジェクトを駆使して、宇宙の彼方から生命の痕跡を探し出します。

カードの効果を活用して探査機を打ち上げ、惑星に着陸し、星をスキャンし、データを分析して未知の生命体を発見する——
そんな壮大なロマンを、戦略性とリプレイ性に富んだシステムで実現しています。

👽 一言で言うと?

「科学とロマンの融合。地球外生命を追い求める本格宇宙戦略ゲーム!」

🧩 基本情報

ボードゲーム評価
項目評価
プレイ人数
  
ベスト
  
適正
1人
2人
3人
4人
5人
6人
7人以上
BGGレーティング8.4
発売元ホビージャパン
価格10,450円(税込)
ジャンルデッキ構築、リソース管理、エリアマジョリティ
スリーブ
63.5 x 88
数量 218
プレイ時間
15分
30分
1時間
2時間
3時間↑
運要素の強さ
思考力
ルール難易度
簡単
難しい

🎯 目的

プレイヤーは、探査機(プローブ)を打ち上げ、惑星に着陸させたり、星をスキャンしたりして得点を獲得していきます。カードプレイやデータ解析を通じて、未知の異星種族を発見し、強力なボーナスカードを入手することも。

限られたエネルギーと資金、そしてカードをどう活用するかが鍵となる、選択と集中が問われるゲームです。

🏆 勝利条件

全5ラウンド終了時に、もっとも多くの勝利点を獲得したプレイヤーが勝利します。

  • 惑星への着陸・周回による得点
  • 星のスキャンやデータ解析による得点
  • ミッション達成によるボーナス
  • 金タイル(条件達成による終盤得点)

🧬 SETIはどんなゲーム?

SETIは、「科学探査をテーマにした多角的アクションゲーム」です。
毎ターン、複数ある「主アクション」の中から1つを選び、その効果を実行していきます。

🚀 探査機の打ち上げ・移動
🛰 惑星への周回・着陸(データ&得点)
🔭 星のスキャン(遠隔データ収集)
🧪 データの解析(異星種族の発見につながる)
📡 技術の研究(新しい能力の獲得)

さらに、各カードには「主アクション」と「フリーアクション」があり、リソース交換やカードプレイのタイミングに頭を悩ませるのが魅力です。

🌌 特筆すべきは、2体の“未知の異星種族”の存在。
ゲーム中盤に発見されることで、専用のボーナスカードが開放され、終盤の展開が大きく変化します!

コンポーネント

スクロールできます
メインボード類10枚
探査機コマ・マーカー類(プレイヤーごとに)
メインデッキ138枚
データトークン70個
クレジットとエネルギートークン各30個
5種の異星種族ボード&専用カード

《内容物》
メインボード類10枚、探査機コマ・マーカー類(プレイヤーごとに)、メインデッキ138枚、データトークン70個、クレジットとエネルギートークン各30個、5種の異星種族ボード&専用カード

ルール

🔸 準備

共通の場

  1. メインボードの設置
    • メインボードは3つのパートで構成されています:
      • 惑星ボード
      • 太陽系ボード(中央に3重の回転ディスク+周囲に4つのセクターボード)
      • 技術ボード
    • Ⓐ これらを中央に組み合わせて設置します
  2. 異星種族の選定
    • Ⓑ 5種類あるエイリアンボードからランダムに2枚選び、裏向きで惑星ボードの横に配置。残りは箱に戻します。
      ※どの種族が入っているかはゲーム中盤まで“未知”です!
  3. カードと資源の準備
    • Ⓒ メインデッキ(カード138枚)をシャッフルし、3枚を場に表向きにしてカード列を作成。
    • Ⓓ クレジット、エネルギー、データトークンをサプライとして並べます。
    • Ⓔ 各星系に対応するデータトークンを配置
    • Ⓕ 技術タイルを配置
    • Ⓖ ラウンド終了カードの配置
  4. スタートプレイヤーの決定
    • 最後にUFOを見た人がスタートプレイヤー。得点トラックで1〜4点から開始します。

プレイヤーごとの準備

  1. Ⓐ プレイヤーカラーを選び、ボード・探査機(フィギュア)・マーカー類・スコア&パブリシティトークンを受け取る。
  2. Ⓑ 所持リソース:クレジット×4、エネルギー×3、知名度×4、カード×5。
  3. Ⓒ このうち1枚を収入カードとして裏向きに差し込みます(以後、毎ラウンド収入に追加!)。

🛰 ゲームの流れ

SETIは5ラウンド制。各ラウンドはプレイヤーが順番にターンを繰り返す形式です。

🔄 ラウンドの構成

  1. 順番にメインアクションを実行(+必要に応じてフリーアクション)
  2. やることがなくなったら「パス」してラウンド終了を待つ
  3. 全員がパスしたら、収入&次ラウンドの準備!

🛠 プレイヤーの手番(ターン)でできること

毎ターン、以下のメインアクションの中から1つを選んで実行します:
各アクションの詳細については次項で解説します。ここではざっくり紹介!

🌕 主なアクション

アクション名
🚀 探査機の打ち上げ
🪐 惑星を周回
🌍 惑星に着陸
🔭 近隣恒星の調査
🧪 データ解析
🧬 技術研究
🃏 カードのプレイ
パス

🧩 その他の補足要素

  • フリーアクション:手札を捨てて移動したり、資源を交換したり、好きなタイミングで実行可能。
  • 星系の完成(セクター):スキャンやカード効果でセクターを埋め切ると、そのセクターの勝者に報酬と得点!
  • 異星種族の発見:3種類のライフトレース(スキャン・着陸・解析)を特定の場所に揃えると種族が発見され、新たなカードが解放!

各アクションの解説

ここでは、各アクションについて少し詳しく解説します!

探査機の打ち上げ

コスト:クレジット 2
効果:探査機を地球に打ち上げ、宇宙空間に配置。以降は移動が可能に

🔸 補足
通常、宇宙に出せる探査機は1つまで(テックで上限UP可)
発射後すぐに移動するには、エネルギー1で1マス移動できる「フリーアクション」を併用
目的地に着くと、周回や着陸が可能になる

惑星を周回

コスト:クレジット1 + エネルギー1
条件:探査機が惑星(地球以外)に隣接していること
効果:探査機をソーラーボードから惑星ボードへ移動し、「周回中」となる

🔸 補足
周回中の探査機は「宇宙にあるもの」としてはカウントされなくなる
初めてその惑星を周回したプレイヤーは3点獲得
各惑星ごとに異なる資源や報酬を得られる

惑星に着陸

コスト:エネルギー3(ただし、既に周回していれば2)
条件:プローブがその惑星に隣接していること
効果:着陸して大きな得点とデータ、さらに生命体痕跡を得る。

🔸 補足
着陸はSETIの主な得点源
初めて着陸したプレイヤーはボーナスのデータを得る
月に着陸できるのは、特定の技術を持っている場合のみ

近隣恒星の調査

コスト:クレジット1 + エネルギー2
効果:データトークンを獲得、さらにセクターにマーカーを置く。

🔸 補足
カード列にあるカードの右上の色と対応するセクターに信号をマークできる
複数マーカーを置いてセクターを「制覇」すると、大量得点+生命体痕跡獲得のチャンス
望遠鏡テックがあると、追加スキャンも可能

データ解析

コスト:エネルギー1
条件:自分のコンピューターの上段がすべてデータで埋まっていること
効果:すべてのデータを消費し、1つの異星種族に生命体痕跡を配置

🔸 補足
データを配置したときのスロット効果(得点や収入増)も見逃せない。
青の異星種族を発見する主な手段の1つ
上段のスロットが満たされていれば、下段(テック強化部分)は空でも実行可能

技術研究

コスト:知名度 6
効果:新たな技術を1枚獲得して、アクション性能を強化

🔸 補足
技術には3種類(探査機/望遠鏡/コンピューター)があり、それぞれの能力を拡張。
初めて取得された技術は2点ボーナス付き。
技術研究を行うたびに太陽系ディスクが回転し、探査機の位置にも影響する!

カードのプレイ

コスト:カードに記載されたクレジットやエネルギーなど
効果:カードの効果を発動(例:無料スキャン、収入アップ、プローブ追加など)

🔸 補足
カードの効果は強力かつ多彩。選択肢を増やす鍵になる。
一部のカードは「エンドゲーム得点カード」や「ミッションカード」として場に残す。
手札の枚数制限には注意(最大4枚に制限あり)。

パス

タイミング:アクションが尽きた or 次ラウンドに備えたい時
効果:ラウンド終了処理へ移行(カード取得・収入・順番変更など)

🔸 補足
パスした順にボーナスカードを選べる(後になるほど選択肢が減る)。
最初にパスしたプレイヤーは、太陽系を回転させる権利も持つ(重要!)。
全員がパスしたら、収入を得て次ラウンド開始。

異星種族の発見

🏆得点計算

全5ラウンド終了時に、もっとも多くの勝利点を獲得したプレイヤーが勝利します。
得点の主な要素は以下の通り:

  • 惑星への着陸・周回による得点
  • 星のスキャンやデータ解析による得点
  • ミッション達成によるボーナス
  • 金タイル(条件達成による終盤得点)

魅力と面白ポイント

✅ ゲーム中盤で一気に変わる「発見」のドラマ

2体の異星種族を発見すると、新たなカードや追加の得点方法が開放され、プレイ感が激変!初期の下積みが後半の爆発力につながります。

✅ 多彩なアクションと連鎖の快感

1アクション+αの選択肢が豊富。特にカードの使い方で戦略が大きく変わるため、「うまくハマった時」の快感は格別。

✅ テーマとシステムの融合

探査、スキャン、データ解析など、実際のSETIプロジェクトを反映したリアルな行動が、盤面上でもそのまま体験可能。テーマの没入感が抜群。

✅ ソロモードの完成度が高い

専用のライバルAIと目標タイルにより、1人でもしっかり頭を使って楽しめる構成。難易度も選べてやりごたえあり。

📝 感想

エッセンシュピール重量級2位 BGGレーティング8.4と前評判は非常に高く、楽しみにプレイしました。実際にプレイとしてみると、前評判通りバランスが良く面白いゲームだと感じました。重量級でありながら、手番ではアクションを1つ選択するだけで慣れてくるとテンポ良くプレイできます。

特に、SETIの面白い部分として、「限られたリソースで何を優先するか」と「タイミングの見極め」に毎ターン悩まされる点にあります。
「今この探査機を着陸させるべきか、それともスキャンでデータを集めるべきか…?」
「このカードは収入に回すべきか、それとも今すぐ使って効果を得るべきか…?」
といった選択が、常に悩ましくも楽しいです。

その中でも特に熱くなるのが、異星種族の発見が絡む場面。
スキャン・着陸・解析といった異なる手段で少しずつ「生命体痕跡」を積み重ね、ちょうど3つが揃ったときに種族が発見されると、場に一気にボーナスと新しいカードが解放され、場の空気が一変します。

加えて、宇宙探査という壮大なテーマがシステムにしっかり結びついており、「惑星の周回でデータ収集」「スキャンで星系をマッピング」「コンピューターでデータ解析」など、1つ1つのアクションが実際の宇宙ミッションを模しているのも魅力の一つ。
それが「点を取るための単なる手段」ではなく、「自分の宇宙探査が着実に進んでいる」という実感を与えてくれます。

ルールは最初はややボリュームがありますが、各アクションは一貫性があり、1ラウンド目を通してすぐに慣れます。
さらに、アクションを1つ選ぶだけのシンプルな構造なので、手番はサクサク進行。
それでいて上級者同士では、「どの技術を優先するか」「他人より先に惑星に着陸するか」など、相手との駆け引きや差し込みの妙も楽しめます。

SETIは、「選択の重み」と「発見のロマン」が見事に融合した戦略ボードゲームです。
静かに、しかし確かに盛り上がっていくプレイ感は、じわじわとクセになること間違いなしです。

スリーブ「カードサイズ・枚数」

SETI:地球外知的生命探査 の スリーブ「カードサイズ・カード枚数」はこちら

カードサイズ:63.5mm×88mm(TCGサイズ)
カードの枚数:218枚

おすすめは以下の製品です:

商品ハードスリーブ
\ハード オススメ/
ホビーベース カードアクセサリ TCG ハード レギュラーサイズ用 スリーブサイズ
66㎜×91.5㎜/0.1㎜/50枚
ハードスリーブの比較
商品ソフトスリーブ
ホビーベース 両表面エンボスマット TCGサイズ・ソフト
64.5㎜×89.5㎜/0.05㎜/100枚
ソフトスリーブの比較

評価

指標点数コメント
ゲームバランス9多様な戦略が有効で、行動選択の自由度が高く、強力な戦術に対する明確な対抗手段も存在するため、バランスは非常に良好。
リプレイ性10エイリアンの組み合わせ、テックの順番、カードの展開が毎回変わり、戦略の構築が都度異なる。ソロモードも充実。
爽快感7後半にかけて一気に得点や種族発見が爆発する場面は爽快だが、前半は準備色が強く、地味に感じることも。
ゲームテンポ7各アクションが選択制で直感的ではあるが、考えることが多くプレイヤーによっては長考になりやすい。プレイ時間もやや長め。
コンポーネント質8アート・コマ・カードの印刷品質ともに非常に高く、ボードの構造やデザインも秀逸。テーマ性を支える物理的完成度が高い。
盛り上がり度7宇宙や科学に興味がある層にはぐっと刺さるが、派手なインタラクションは少なめで、じっくり系の盛り上がり。
テーマ没入感10各アクションが実在の科学活動とリンクしており、「探査して発見する」流れに非常に没入できる。発見時の演出も秀逸。
プレイの起伏8前半は静かだが、後半の種族発見・得点コンボで一気に山場を迎える構造がドラマチック。中盤以降の展開が盛り上がる。
劣勢からの巻き返し要素5カードの引きやエイリアン報酬で逆転の可能性はあるが、先行有利な面もやや強く、巻き返しには工夫が必要。
収納性・セットアップ5コンポーネントが非常に多く、初期セットアップ・片付けともにやや煩雑。収納工夫やインサート導入が推奨される。
ボードゲーム評価
項目評価
デザイナーTomáš Holek
アートOndřej Hrdina, Oto Kandera, Jiří Kůs, Jakub Lang + 8 more
受賞歴SPIEL Essen 2024 スカウトアクション重量級2位
プレイ人数
  
ベスト
  
適正
1人
2人
3人
4人
5人
6人
7人以上
BGGレーティング8.4
発売元ホビージャパン
価格10,450円(税込)
ジャンルデッキ構築、リソース管理、エリアマジョリティ
スリーブ
63.5 x 88
数量 218

収納

アップグレード品(トークン、オーバーレイ、インサート)

SETI:地球外知的生命探査 には、アップグレード品はございませんでした。

サマリーシート

SETI:地球外知的生命探査 には、サマリーシートはございませんでした。

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この記事を書いた人

こんにちは!
“さくぼど”の管理人 タヌまるです。
平日は会社員として働きつつ、週末はボードゲーム三昧。気づけばコレクションは1000個超えてしまいました。

初めての人にもわかりやすく、経験者にも「なるほど」と思ってもらえるようなレビューを心がけています。
ボードゲームの魅力、ぜひ一緒に楽しみましょう!

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